44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。

入院中は消灯時間を過ぎてからの過ごし方が難しいので睡眠導入剤をもらうことにした【がん闘病記15】

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2016年の6月中旬ごろに書いたメモをまとめています。

大腸癌の手術から10日経過

2016年6月。

昨日、夜寝る前に金曜ロードショーをちょっと見たから今日は土曜日かな。

入院生活では曜日の感覚があいまいになることがあるのでちょっと困る。 

ここ2日ほど前から寝る前に痛み止めではなく睡眠導入剤(ゾピクロン)をもらっている。

服用して30分ほどで眠くなるので、眠れずにゴロゴロしたり悶々鬱々と過ごすよりかはよっぽどいい。

もっと早くこうしてもらえればよかった。

でも僕は今まで生きてきて睡眠薬は使ったことなかったのでちょっとだけ抵抗感がある。

日中もダルさが残ったり、常用するクセがついたりしないか少し心配だ。

まあ、自分の思い込みや勝手なイメージからなんだけど。

コーヒーとか飲んじゃダメですか?

大腸癌の手術のあと身体についていた沢山の管やチューブも今や点滴だけになって最近は割と元気も出てきたのでウロウロと病室の外を点滴台と共にうろつくことが多くなった。 

朝8:00頃、朝食後に病院内1階の売店であるファミリーマートの前で無料wifiを利用して持参したIpadをいじっていると担当医のウエノ先生がちょうど出勤してきたところに出くわして少し話をした。

体調や痛みについての話をしたあと、恐る恐る先生に聞いてみた。

「あのー、飲み物についてなんですがコーヒーとか飲んじゃダメですか?」

「あー、別に構いませんよ。好きなものを飲んでください」

やったー!今なんでもいいって言ったよね?じゃあ、タピオカ入りのココナッツジュースとかもありってことだよね、炭酸飲料もいいんだよね?さすがにアルコールはダメだろうけど。

とはいえ今アルコールを飲む気にはなれない。今だけじゃくて当分は。 

そのあとは先生から退院したら30品目の栄養素をバランスよく食べるようにとかそんな話をした。

そして話もひと段落して、先生が立ち去ろうとしたときにもう一度恐る恐る聞いてみた。

「あのっ…、食べ物は病院食以外食べないほうがいいです…よね?」

先生は向こうに行きかけた身体を半分こちらに向け、手を顔の前でひらひらと揺らしながら、「はははっ、好きなもの食べていいですよ」

そうにこやかに答えながら去っていった。

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え?何食べてもいいんですか?やったー!

今はサイフを持ってきてないから、あとでファミマに何か買いにこよう。

 

ところが病室まで戻るとなんだかどうでも良くなった。

ついさっき朝食を食べたばっかりでお腹が減ってないってこともあるのだろうけど。

大腸癌手術後から数日経過して体調もかなり回復してきたけど、まだ万全というわけでもないからそんなものなのかもしれない。

 

入院中の夜の過ごし方

時刻は昼頃。

今日は天気がいい。

窓から外の景色を見てるだけで気持ちが晴れやかになる。

外の景色が見れるのと見れないのでは精神的にも大きな違いがあると思う。

4人部屋の病室で窓側とそうでないポジションでは患者の治り具合に差が出るなんてことはないのかな?なんてことを漠然と考えたりする。

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入院してから10日以上経つが、今のところまだ家に帰りたくてたまらないとかそんな思いはない。

持ち込んだ本(小説数冊)はまだ全部読んでないし、1階の売店を兼ねているコンビニのファミリーマートの近くまで行けば1日1時間づつ3回までという制限はあるものの、無料wifiも使えるから自宅から持参したIpadをもっていけばあまり退屈はしない。

一日中ベッドを開けて病院内を歩き回るわけにもいかないけど、今はある程度は歩き回れるほど回復したので気晴らしと歩行訓練を兼ねて病院内を点滴台をガラガラと引きずって散歩したりもしている。 

入院中の夜の過ごし方について

ただ一つ、問題があるとすればそれは「夜の時間の過ごし方」にあると思う。

夜は消灯時間を過ぎれば基本的にはベッドで寝ていなくてはならないので日中のように自由に出歩いたりは出来ない。(日中自由に出歩くといってもあくまで病院内に限るし、出歩きすぎるのもどうかとは思う) 

消灯時間に合わせてピシャリと眠れればいいのだけど、そううまくはいかない。

眠れるまではテレビを見たり、持ち込んだ本を読んだり、Ipadをいじったりくらいしかやることはない。

なんとか眠ろうと目をつぶっては見るものの、やはり眠れずにまたテレビをつけたり本の続きを読んだりして眠気が訪れるのをジリジリと待つのが常だった。

 

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しかし、2日ほど前から睡眠導入剤を処方してもらったことにより夜がかなり楽になったと思う。

考えてみれば入院に限らず、これまでの人生で「いかにして眠りにつくか」ということは僕にとって大きなテーマだったように思う。 

スッと眠れる人がうらやましい

僕は寝付きが良い方ではない。

どちらかというと眠るのが怖い、というかちょっとした抵抗感があるのだと思う。(眠るのが怖いというのはちょっと言い過ぎかもしれない)

意識が真っ暗な闇に溶けていくのが「自分の命の終焉」を連想させるせいなのかもしれない。

だから寝る前は楽しい気持ちになりたい。

面白いバラエティ番組や面白い漫画を読むとか。

病気が発覚する前はほぼ毎日やっていた寝酒も眠る前に楽しい気持ちになるためのものだと思う。

ウイスキーをストレートで飲んだり、アルコール度数40%以上のジンをゼロカロリーコーラかトニックウォーターで倍くらいに薄めて飲んで手っ取り早く酩酊状態になって眠りについていた。

そんなことばっかりしていたから大腸癌になったのかもしれない。(飲酒と癌の因果関係については不明なので一概には言えないが) 

そして基本的に消灯後の病棟はひっそりとしていて寂しい感じがする。

しかし4人部屋などの大部屋では同室の入院患者さんのいびき、痛みに耐えるうめき声、咳くしゃみ、痰を切る音、ナースコールで入ってくる看護師さんの足音など、眠りを阻害するものがワンサカとある。

 

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ただでさえ日中寝てばっかりで、ロクに運動してないのだから眠くなりにくいのも無理からぬことだと思う。

症状が重篤な状態のときはそれどころではないが、回復しかけのときは体力も戻ってきているため睡眠にはなおさら入りずらい。

それでなかなか眠れずジリジリと時間が過ぎるのを待ち、明け方手前でやっと眠くなって眠りにつく。

そして夜寝てないから日中昼寝とかしてまた夜眠れなくなるという悪循環に陥りがちだ。

でも今の僕にはゾピクロン(睡眠導入剤)がある。これで朝までワープ出来るぞ。

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