44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。

癌が僕にもたらした「変革」とは?そのひとつの身体的な変革について【がん闘病記77】

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2016年の10月上旬ごろに書いたメモをまとめています。

癌が僕にもたらしたものとは 

抗がん剤治療も全12回のうちの半分を終えた今(2016年10月時点)、僕はなぜか癌に感謝しようという心境になっている。

癌に感謝だなんて、こんなことを言うとなんだかわざとらしく聞こえるかもしれないが。

癌と診断される以前の癌に対する印象は

僕は実際に自分自身が大腸癌だと告知されるまでは癌というものはただただ冷徹で苦しみだけをもたらすものだと思っていた。

「癌」というものは無慈悲にこめかみに突きつけられた引き金の軽い「拳銃」のようなものだと思っていた。

でもそうじゃなかった。

癌のことを大げさに礼賛するつもりはないけれど、癌は僕にとって最も強力な教師のひとりであり、両手いっぱいにたくさんのギフトを抱えて僕のところにやってきたメッセンジャーでもあった。

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なぜ癌に感謝しようなんて心境になったのか?

よくよく考えてみれば「癌」は僕にたくさんのものを与えてくれた。

その多くはこれまで通りの人生をこれまで通りに生きていれば到底起こるはずもなかった様々な「変革」だった。

 

身体的な変革

僕は大腸癌だと診断されるずっと前からいつも痩せたい、ダイエットしたい、10代もしくは20代の頃の体型に戻りたいと思っていた。

加えて自分の体質を改善したいとも思っていた。

僕の体重の変遷をざっくりとまとめると、

  • 高校生まで・・・身長は177㎝くらいまで成長。バレーボール部での活動などもあり体重は58㎏くらいだったと思う。
  • 20代・・・社会人になり68㎏くらいまで太る。
  • 30代・・・30代後半のとき転職してデスクワークメインとなり、運動不足も手伝って最高値で98㎏くらいまで太る。しかしさすがにマズいと思い、ジョギングするようになってから85㎏くらいまでは戻す。
  • 40代・・・弟と塗装の仕事をやるようになって75㎏くらいまで痩せる。しかしそれが頭打ちでそれ以上は何をやっても変わらず。

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このように高校生のころの体重は58㎏くらいで社会人になり最高で98㎏くらいまで太ったものの、75㎏くらいまでは痩せることに成功するがそこで頭打ち。

欲を言えば僕としてはせめて60㎏台くらいまでは痩せたいと常々思っていた。

いつも体重69㎏を目指してダイエットをしていた。

しかしランニングやウォーキング、食事制限などのダイエットをしてみても結果は変わらず体重は75㎏から減ることはなかった。

今思えばそれもそのはずだった。

1日のうち何本も甘いジュースや炭酸飲料を飲み、甘いお菓子やスナック菓子を食べ、寝る前の寝酒は毎日欠かさなかった。

でも、癌になったおかげで上記の習慣は一切なくなった。(『おかげ』といういい方もちょっとおかしいかも)

1日のうち何本も甘いジュースや炭酸飲料を飲むことは僕の人生ではさほど重要なことではなかった。

喉が乾けば水やお茶で十分だった。

「絶対に甘い炭酸水を飲まないと生きていけない」なんてことは全くない。

そういう誤解というか、幻想を見ていただけだった。

間食で甘いお菓子やスナック類を食べることもそうだ。

今現在、甘いものが欲しいときは果物などを摂るようにしている。

それで十分だった。

以前の僕は果物よりもチョコレートなどお菓子の方が好きで、好んで果物を食べるようなことはしなかった。

こういう嗜好の変化も癌になってないと起きていない。

 

夜寝る前の寝酒も止めてみたらなんてことなかった。 

なぜ毎日の寝酒を欠かさなかったのか?

それは特に「お酒が好きだ」という理由ではなく「寝つき」の問題だった。 

僕は「さあ、寝るぞ」とベッドに入って目を閉じたら少なくとも数分後には眠りについていないと気が済まない。

ベッドに入って目を閉じて何分間も眠れずに悶々と過ごすことが嫌いだ。

子供の頃から寝付きは悪い方だった、たぶんそれは突き詰めて考えてみると「眠ることが怖い」ということじゃないかと思う。

「眠ることが怖い」とはどういうことか?

眠ろうと目を閉じるとそこには真っ暗な闇が広がる。

その暗くさみしい闇の中に自分の意識が溶けていく。落ちていく。

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その感覚は「死」を連想させるものなのかもしれない。

その恐れが寂しさが寝付きを悪くしていたように思う。

だから子供の頃は楽しい漫画を読んでから眠ったり、楽しいテレビ番組を見てから眠っていたりしていた。

それが大人になってから寝酒に変わっただけだった。

僕はどちらかというとアルコールは弱い方ではなく強い方だと思う。

そこそこの酒量を飲まないと酩酊状態になったりはしない。簡単には酔えない。

なのでいつも手っ取り早く酔うために強いお酒を飲んでいた。

アルコール度数45度くらいまでのジンをコップに1/3ほど注ぎそれをトニックウォーターで割ったジントニックを寝る前に一杯か二杯くらい飲んでいた。

もしくはウイスキーをショットグラスでストレートで2~3杯。

これくらい飲むと気分が良くなって寝付きが良くなってスッと寝入ることができる。

要は睡眠薬代わりだった。

ジントニックの味とガツンとくるアルコールの感覚は好きだったが、それがないと生きていけないというほどではない。

そしてとりわけみんなで集まって居酒屋などでワイワイ騒ぎながら酒を飲むことが好きって訳でもないし、女性が接客するスナックのようなお店でお姉ちゃんと話しながら飲むのが好きって訳でもない。

僕の人生からお酒を差し引いても少しだけの寂しさが残るだけで大した影響はない。

正直大好きなジントニックが飲めなくなることは寂しいって言えば寂しい。これは認める。

でもジントニックを飲み続けることと自分の命を天秤にかければおのずと答えは明らかだ。

喫煙習慣も同様に自分の命のほうが大事だと理由ですっぱりやめた。

担当医のウエノ先生は僕が最初の大腸がんの摘出手術後に退院するとき、食事はバランスよく食べれば特に禁止するものはないとは言っていたが

「タバコだけはやめた方がいいですよ」

とおっしゃっていたので素直に従うことにした。

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習慣を変えた結果

癌と診断されてさまざまな癌関連の本を読んでいくうちに自分にとってネガティブな要因になりそうなものはできるだけやめようと努力した。

そしてこれらの習慣を取り除くことで僕は3ヶ月あまりで10㎏以上のダイエットに成功したことになる。

 

まあ、習慣の改善だけではなく抗がん剤の副作用で食欲が無くなって1日の総摂取カロリーが大幅に減ったことも大きな要因の一つだけれど。

それでも僕の身体に大きな変革が起きたことは確かだ。

これは人生を今まで通り生きていれば到底起こるはずもなかった変革。

癌が僕のところに持ってきてくれた変化だと思う。

 

その変化に感謝したいと思う。

 

www.44cancer.com

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