44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。

9クール目の抗がん剤治療の休薬期間10日目まで。この苦しみは癌から?副作用から?【がん闘病記95】

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2016年の11月中旬に書いたメモをまとめています。

9クール目の抗がん剤投薬後から7日経過

2016年11月。

抗がん剤の投薬が終わって一週間経ち、ようやく昨日よりかはちょっとマシかなって程度に回復した。

とはいえまだ舌は痺れたまんまだし、下痢気味でもある。

加えて最近なんだか歩くときに左足が上がりにくくなってきている気がする。

そのせいで何でもない道でもつまづいてよろけたりする。

こういうことがあると、なんだかどっちが良いのか分からなくなってきた。

どういうことかというと、出来るだけ運動したほうがいいのか、静かにおとなしく寝ていたほうがいいのか。

最近寒くなってきたせいもあって日課のウォーキングに出るのもおっくうになってきている。

もう少し体力の回復を待ってから運動したほうがいいのかもしれない。 

父の好物を買いにデパ地下へ行ったが気持ち悪くなる

9クール目の抗がん剤投薬後から8日経過

今日は生前の父が生きていれば父の誕生日あたる日なので、最寄りのデパートへ何かお供え物を買いに行こうと思う。

体調的にはあまり良くはなく、普通に歩いててもつらいものがあるし、まるでおじいさんのように歩く速度が遅くヨタヨタとしか歩けないけど頑張って行ってみよう。

「父さんが生前好きだった物はなんだったかな?」

なんて考えながらデパ地下へ向かう。

そこは色とりどりの食材やお惣菜やお菓子やケーキなどで溢れ、普段なら行くだけでなんだかワクワクするようなところ。

でも、今日の僕にとっては最悪な場所だった。

何故かと言うと抗がん剤の副作用のせいで吐き気があるので何を見てもおいしそうに思えないし、そればかりか漂ってくるその匂いですら僕を気持ち悪くさせる。

抗がん剤の副作用で嗅覚がおかしくなっているので甘そうなお菓子の匂いやケーキの香り、焼き立てのパンの匂いやお惣菜などの匂いが僕を気持ち悪くムカムカさせる。

普段ならこんなことは決してないのだけど抗がん剤の副作用でここまで嗅覚が変化するのかと思うと少しショックを受ける。

きっと何を食べてもおいしいと思わないんだろうな、特に加工された食品に至っては。

そんな中でいろいろと見て回った結果、生前父が好きだったイチゴと母が好きなヒラマサの刺身パックを買って帰ることにした。

イチゴは「あまおう」という品種で1パック1,680円もする。

1,680円!

さすがはデパ地下価格!

僕がちょっと離れた場所から

「うわあ、高いなあ…」

なんて思いながら見ていると、なんの躊躇もなくそのイチゴのパックを買い物かごに入れていく品の良さそうな初老の男性客がいて

「さすがデパ地下で買い物する人は違うなあ、値段とか気にしないんだろうなあ」

なんて小市民たっぷりな思いをめぐらせていると、あれよあれよとその「あまおう」が残り1パックになってしまった。

「まあ、今日はお父さんの誕生日だから奮発してもいいか!」

なんて理由をつけながら最後の「あまおう」を手に取る。

うん、なんだか値ほどに重い気がするがたぶん気のせいだろう。

帰ってその「あまおう」を母さんに見せると値段を見て目を丸くしていた。

 

ここにも小市民がいた。

 

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抗がん剤の副作用からの回復速度は亀の歩みかカタツムリ

9クール目の抗がん剤投薬後から9日経過

体調としては徐々に良くなってきているが副作用からの回復の速度は抗がん剤治療を始めた最初の方に比べると格段に遅くなってきている。

どの程度かと言うと「亀の遅さ」から「カタツムリの遅さ」くらいの変化。

というより体調がよくない日が長く続きすぎたせいか、元気だったころの自分が上手く思い出せない。

食事も普段は基本的には一日2食で量としても決して多いほうではない。

だいたいのメニューは朝食にサラダとレモンを絞ったジュースと玄米パン一切れとベーコンと目玉焼きを焼いたものを食べ、基本的に昼食は食べない。

なぜならお腹空かないから。

あまり無理して食べる必要もないかと思う。

そして夜にサラダと蕎麦とか麺類か玄米のおかゆと果物を食べる。

あと1日にふた粒ほどのにんにくをオリーブオイルで熱したものを食べている。

食生活はそんな調子だから体重も60㎏を切った。

僕の身長が177㎝くらいだから肥満度を表す数値のBMIなんかで言うと「痩せ気味」の方に入るんじゃないかな。

20歳を過ぎたくらいから「太り気味」もしくは「肥満」の方にながらくいた僕としては実に20年ぶりの「痩せ気味」だ。

上記の文章を書いた後、BMI数値を実際に計算してみたらまだギリギリ「普通体重」だった…

まぼろしの「痩せ気味ゾーン」だった…

僕のちょうどいい標準体重としては僕の身長では68~69kgくらいだそうだ。

 

この苦しみは癌から?抗がん剤の副作用から?

9クール目の抗がん剤投薬後から10日経過

投薬後から10日たっても抗がん剤の副作用は相変わらずキツい。

と、ここまでキツいだのつらいだのさんざん書いてきたが、肉体的なキツさはあるが精神的なキツさはかなり緩和されてきたのではないかと思う。

どういうことかというと、ステージ4の大腸がんの告知を受けた直後の精神的な落ち込みをピークとすると、その落ち込み具合がかなり緩和されてきた気がする。

約5ヵ月前、実際に大腸癌のステージ4の告知を受けて、

「自分はそう遠くない未来に死んでしまうかもしれない、いやたぶん死んでしまうんだろう」

と思っていたが、告知から数か月たった今でも僕はまだ生きている。

抗がん剤治療による副作用は回を重ねるごと、日を重ねるごとにつらさが増してくるが、このつらさの源泉にあるのは癌細胞からではなく抗がん剤の副作用によるものだ。

これは多くの抗がん剤治療を受けている癌患者が勘違いしやすいことなんじゃないかなと思う。

日に日に弱っていく自分を見て、その原因が癌細胞からくるものだと勘違いしがちだと思う。

実際に僕自身も戸惑うことがある、

「もしかしたら身体の中の癌細胞が何か悪さをしてるんじゃないだろうか?」と。

下痢が続いたり、腹部の痛みが続いたりすると

「もしかして癌細胞が増殖している…?」

なんて思ってしまうことはままある。

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癌関連の本で読んだことだけど、基本癌細胞から痛みを発することはないそうだ。

なぜ癌が人を死に至らしめるかというのは癌が巣くっている臓器で増殖し、その器官を機能不全にしてしまうからだそうだ。

僕は医者じゃないし医師としての勉強も訓練もしたことはないけど、その本は癌の専門医が書いたものだから、そこいらのおっさんが言う民間療法的なことよりも信憑性は高い。

 

自分はうまくいっている。

今もこれからもずっと。

そう思い続けることで幾分気が楽になるというのは僕の経験則だ。